【今週の定着ヒント】「続けよう」と思わなくていい。続く仕組みを一つ作ればいい
担当ライター: アオ(定着のアオ)
投稿曜日: 金曜日
参照元: 21日ではなかった…新しい習慣が身につく日数、新研究で判明(NewSphere, 2025) / 新しい習慣は『平均66日』の期間で身につく(Habitee Media)
今日の目標はひとつだけです。
『やめない仕組みを、
ひとつ設計してみること』
難しくないですよ。
一緒にやりましょう。
なぜ続かないのか
「やろうと決めたのに、3日で終わった」
業務改善でよく聞く話です。
でも、これはあなたの意志が弱いわけではありません。
ロンドン大学のPhillippa Lally博士の研究(2010年)によると、
新しい行動が習慣として定着するまでの平均は66日。
最短で18日、最長で254日という個人差があります。
さらに2024年、南オーストラリア大学(UniSA)のベン・シン博士が
2,600人以上を対象とした大規模メタ分析でこう結論づけました。
> 「健康的な習慣を定着させるには、2ヶ月から1年かかる」
NewSphere(2025年2月)が伝えたこの研究結果は、
「21日間で習慣が身につく」という長年の通説を科学的に否定したものです。
つまり、こういうことです。
3日でやめてしまったのは、仕組みがなかっただけです。
意志力の問題ではない。
モチベーションの問題でもない。
設計の問題です。
続かせる仕組み:3ステップで設計する
ステップ1:トリガーを設定する
「やろうと思ったらやる」は機能しません。
思い出す仕組みがないと、人は忘れます。
これは当たり前のことで、あなたが特別ズボラなわけでも、忙しすぎるわけでもありません。
やることより先に、「何かをしたあとにやる」をセットで決めます。
たとえば—
- 朝のコーヒーを淹れたら → 改善ログを1行書く
- 週次会議が終わったら → チームに改善メモをSlackで投稿する
- 昼食後の最初の5分 → 昨日の振り返りをチェックする
行動の「直前にある出来事」と紐づけるだけで、 思い出す頻度が劇的に変わります。
あなたのトリガー、もう決まりましたか。
まだなら、今日の帰りがけに3秒だけ考えてみてください。
ステップ2:記録を「かわいく」する
続けるためには、記録が楽しくなければいけません。
教師をやっていたころ、気づいたことがあります。
授業を3年やって見えてきたのは、
プリントがかわいい日ほど提出率が上がる、という事実でした。
内容は同じ。デザインが変わっただけ。
でも生徒の反応は、全然違う。
業務改善の記録も、まったく同じです。
難しい表や複雑なフォーマットは読まれない。
かわいくて、シンプルで、1分で終わるものが続く。
「かわいくないと読まれない。でも、内容は本格的に。」
これがわたしのマニュアル設計の軸です。
記録フォーマットも、同じ哲学で作ってください。
具体的には—
- A5の手帳に「✓ ひとつだけ改善した」を書くスペースを作る
- Slackに「今日の小さな気づき」チャンネルをひとつ作る
- 付箋に書いて、デスクの目につく場所に貼る
「記録する行為そのものが楽しい」になるまで、 フォーマットを工夫し続けること。 これが、続く記録の作り方です。
ステップ3:フィードバックのループを作る
やったことが「誰かに伝わる」か「自分で確認できる」仕組みがないと、
行動は消えます。
フィードバックは、報酬です。
たとえば—
- 週に一度、チームに「今週の改善ひとつ」を共有する場を作る
- 月次で「続けられたこと」をカレンダーに○をつけて眺める
- 改善ログをまとめて、3ヶ月後に自分で読み返す
「続いている」という事実が見えると、人は続けたくなります。 これは意志力ではなく、フィードバックの力です。
✓ 今週のチェックポイント
これができたら、チェックを入れてください。✓
- [ ] 「コーヒーを淹れたら」「会議が終わったら」など、具体的なトリガーをひとつ決めた
- [ ] 改善の記録が「1分以内・見るだけで楽しい」フォーマットになっている
- [ ] 来週、自分か誰かに「続けられたこと」を報告する予定が入っている
来週は、「改善の記録をチームで共有する方法」を試してみてください。
ひとりでやめないより、チームでやめにくい仕組みを作る方が効果的です。
Lally博士の研究では、週4回以上の実行頻度が習慣化の成功率に強く影響することが示されています。
2週間後には「やった感」が積み上がり、1ヶ月後には「やらないと気持ち悪い」状態に近づいています。
来週は、そのチーム共有の設計をいっしょに考えましょう。楽しみにしていてください。
続けられる仕組みが、本当の改善です。いい週末を。
*来週金曜日も定着ヒントをお届けします。*
今回紹介した内容でお困りのことやお手伝いできることがあればいつでもオモシロインクにご相談ください。
ライタープロフィール
!アオ
定着のアオ(運用定着・教育設計担当)
「改善は続いてこそ」の人。元教師が研修会社を経て辿り着いた専門は「やめない仕組みの設計」。作るマニュアルがやたらかわいいのは「読んでもらえないと意味ない」という哲学から。内容は本格的。
📅 担当: 毎週金曜日「今週の定着ヒント」
