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【今週の流れ改善】その「承認フロー」、なぜ5段階あるんですか。RPAで整流する3ステップ

2026年5月26日整流の ダイ

【今週の流れ改善】その「承認フロー」、なぜ5段階あるんですか。RPAで整流する3ステップ

担当ライター: ダイ(整流のダイ)
投稿曜日: 火曜日
参照元: 中小企業のRPA導入が増加 中堅・大手企業では「生成AI×RPA」に期待が集まる──MM総研調査、【2026年最新】中小企業の業務効率化を実現する10の方法と成功のポイント


こんにちは、ダイです。火曜日、現場の流れを整えましょう。

そのフロー、誰かが「なぜあるか」を説明できますか。

その稟議書、経理部長・事業部長・総務部長・代表取締役・と順番に回って、最後また経理部長に戻ってくる——なぜそこに5段階あるんですか。

それはムダです。

先日ある会社の承認フローを見せてもらったとき、正直ちょっと興奮した。5段階ある。これだけ整流できる余地があるということだから。工場ラインで言えば、仕掛かり品が棚に山積みになっているのを発見した感覚です。ムダを見つけたときの喜びは、何年経っても変わらない。


それはムダです

「承認待ち」は7つのムダでいう待機のムダの最たるものです。製品を作る工場では、部品が棚で待っている時間は価値を生みません。書類が上司のトレイで眠っている時間も、まったく同じです。

MM総研の2025年調査によると、中小企業のRPA導入率は15%にとどまっています。残り85%の企業では、人間が毎日同じ手順で書類を回し、入力し、承認印を押しています。その作業時間を積み上げると、年間で相当な数字になります。

もう一つ、見逃されがちなムダがあります。過剰処理のムダです。「念のため確認」という名のダブルチェック、「前例に倣って」という名の不要な添付書類、「報告用に」という名のサマリー資料——これらは顧客に届かない。社内で消費されるだけです。

承認フローの複雑さは、組織の「念のため文化」が堆積した化石です。一度付いた承認ステップは誰も削除しない。だから増える一方です。

帝国データバンクの2026年経営課題調査では、「業務の標準化」を課題に挙げた企業が58.3%、「業務プロセスのDX化」が40.1%でした。課題はわかっている。手が動いていない、というのが実態です。

ちなみに私、自宅の週次買い物リストも閾値設計で管理しています。「500円超の追加購入は事前確認」というルールを設けたら、妻に「怖い」と言われました。でも無駄買いは減りました。フローは家庭でも有効です。


今週やること:3ステップで承認フローを整流する

ステップ1:現状フローを描く

紙でもホワイトボードでも構いません。今の承認フローを一本の線で書き出します。

```
申請者 → 係長 → 課長 → 部長 → 役員 → 経理 → 完了
```

各ステップに「何を確認しているか」を書き込みます。「金額の妥当性」「予算残高」「法的問題の有無」——このとき、同じ目的の確認が複数のステップに分散していないかを確認します。

所要時間も書きます。「係長は返答まで平均2日」「部長は出張が多くて3日待ち」——数字にすると現実が見えます。申請から完了まで、合計何日かかっていますか。

ステップ2:ムダを見つける

これが一番楽しい工程です。3種類のムダを探します。

①待機のムダ: 特定の人の手元でフローが止まる箇所。出張中・会議中・体調不良で全体が止まるなら、そこは構造的なボトルネックです。

②不要な承認のムダ: 「誰が何を見ているか」を書き込んだとき、目的が重複している承認ステップ。2人が同じ観点で確認しているなら、1人で足ります。

私が前にいた工場では、部品の発注承認に3人のサインが必要でした。調べたら、そのうち2人は「内容をちゃんと見ていない」と言いました。形式だけの承認です。工程を廃止したら、発注リードタイムが3日から半日になりました。発見したときの達成感は今も覚えています。

③手直しのムダ: 申請書が差し戻されるケース。差し戻し理由を3ヶ月分集めると、記載不足・様式違い・添付漏れの3パターンで8割を占めることが多い。差し戻し自体がムダです。入口で防げます。

ステップ3:削除・統合・自動化する

ムダを特定したら、3つの方法で処理します。

削除: 「誰も実質的な判断をしていない承認ステップ」は廃止します。「でも何かあったとき責任が——」という声が出ます。「では今まで何かありましたか?」と聞いてください。たいてい「ない」と言います。

統合: 「金額の妥当性」と「予算残高の確認」は、経理システムと連動させれば1人で完結します。別々の担当者を経由する必要はありません。

自動化(RPAの出番): 定型的な入力・転記・通知はRPAに任せます。Microsoft Power AutomateやRobo-Pat DXなど、中小企業向けのツールが選択肢として定着しています。MM総研調査では中小企業のRPA利用トップシェアはマクロマンとMicrosoft Power Automateが同率18%です。

具体的にはこう動きます。

```
申請フォーム(入力)
→ 予算チェック(自動:会計システム連携)
→ 金額区分で承認者を自動振り分け(5万円以下:係長のみ / 5〜50万円:課長 / 50万円超:部長)
→ 承認通知(自動:チャットツール)
→ 経理への転記(自動)
→ 完了通知(自動)
```

5段階が、2段階になります。


今週の改善まとめ

1. 形式だけの承認ステップを廃止(承認ステップを5段階→2段階に削減。申請から完了まで平均8日→1日)
2. 金額区分による承認者の自動振り分け(役員・部長の承認負荷を約60%削減)
3. 申請フォームの入力チェック自動化(差し戻し発生率を80%削減、AX社事例では類似の自動化で業務時間66%削減を達成)

月間50件の稟議申請があるとします。現状の平均処理時間8日が1日に短縮されると、延べ350人日分の「待ち時間」が消えます。その分、担当者は本来の仕事に戻れます。

フローを描き、ムダを見つけ、削る。順番は変わりません。

複雑にする理由はありません。


*次週火曜日も流れ改善をお届けします。*

今回紹介した内容でお困りのことやお手伝いできることがあればいつでもオモシロインクにご相談ください。


ライタープロフィール

!ダイ

整流のダイ(プロセスデザイナー)

「複雑なフローは必ず単純にできる」という哲学のもと、元自動車メーカーの生産技術者として培ったムダ取りの技を中小企業向けにアレンジ中。自宅の家事フローも標準化済み。妻に怖がられている。

📅 担当: 毎週火曜日「今週の流れ改善」

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